富嶽三十六景 一覧 東都駿䑓(とうとするがだい) 富嶽三十六景 東都駿䑓(とうとするがだい) 現在:文京区本郷二丁本郷富士見坂上の辺りから神田川を挟んで神田駿河台を眺めたところでしょうか。この一帯は高台で富士の眺めが良いとされている。駿河台は「江戸名所図会」によるとこの辺りの土地が駿府城在番衆に下賜されたためこの名前がついたと言われています。富士が手のひらの上に載せられたようによく見えるために名付けられたとも言... yutomoe
富嶽三十六景 一覧 東都浅艸本願寺(とうとあさくさほんがんじ) 富嶽三十六景 東都浅艸本願寺(とうとあさくさほんがんじ) 現在:台東区西浅草一丁目・東本願寺浅草東本願寺は明暦三年(一六五七年)の大火の後、神田から現在の場所に移った。敷地は一万五千坪で21の子院と35の塔頭が居並ぶ広大なものです。朝鮮通信使の宿所にもなっていました。その本堂の壮大な屋根の一角を画面の手前に描き遥か彼方に富士を望む構図です。屋根の上の職人をたちを小さく描き屋根... yutomoe
富嶽三十六景 一覧 本所立川(ほんじょたてかわ) 富嶽三十六景 本所立川(ほんじょたてかわ) 現在: 墨田区緑四丁目立川は萬年橋の架かる小名木川に並行する掘割(地面を掘ってつくった水路・運河)この運河が隅田川に交わる辺りは材木置場が多く材木問屋がありました。この図は北斎は北側の相生町の二つ目の橋の辺りから西南西に富士を富士を捉えています。製材された丈高い材木が目を弾きます。その材木の間から富士は遠慮がちに描かれ... yutomoe
富嶽三十六景 一覧 深川万年橋下(ふかがわまんねんばしした) 富嶽三十六景 深川万年橋下(ふかがわまんねんばしした) 現在:江東区清澄二丁目小名木川が隅田川に合流する手前に架けられたのが萬年橋です。隅田川に浮かぶ舟の中から萬年橋を見上げた構図と思われます。この図は安定感がある遠近法を用いています。橋を歩く人々も多く描かれていてすごく賑わっています。賑わいを対象に右下で釣りをしている人が印象的です。図は橋の橋桁の向こうにふじが見えます。... yutomoe
富嶽三十六景 一覧 五百らかん寺さゞゐどう(ごひゃくらかんじさざえどう) 富嶽三十六景 五百らかん寺さゞゐどう(ごひゃくらかんじさざえどう) 現在:東京都江東区大島四丁目黄檗宗(おうばくしゅう)(臨済宗、曹洞宗、黄檗宗の三宗が日本の「禅宗」でその中の一つがあまり聞き慣れませんが黄檗宗です)黄檗宗の五百羅漢寺は、本所五つ目渡の南に松雲禅師によって元禄年間に建立されました。仏殿左右の羅漢堂には、仏工でもあった禅師自らが彫った木彫の五百羅漢があり人気でした。さらに... yutomoe
富嶽三十六景 一覧 青山圎座枩(あおやまえんざまつ) 富嶽三十六景 青山圎座枩(あおやまえんざまつ) 現在:渋谷区神宮前・龍厳禅寺円座松とは龍厳禅寺の庭に円く生い繁った笠松のことです。「江戸名所図会」には庭内の様子が描かれており、一本の松の巨木の隣に身の丈を越える笠松群が円を描くように植え込まれているのがわかる。北斎はこれを筑山の上から眺めながら富士を遠望できるという配置で描いています。三角形の富士を大きく描き対象的に... yutomoe
富嶽三十六景 一覧 隠田水車(おんでんのすいしゃ) 富嶽三十六景 隠田水車(おんでんのすいしゃ) 現在:渋谷区神宮前ここは現在は原宿です。信じられないですね・中央に波打っている川は渋谷川で、川沿いには多くの水車がありました。北斎が描く水車は水流の表現が面白く渋谷川の水も水車の羽で運ばれていく水流も水の変化が独特で面白いです。女たちは洗い物、男たちは穀物を水車小屋の運ぶところです子供は暇を持て余し亀と散歩をしているよ... yutomoe
富嶽三十六景 一覧 下目黒(しもめぐろ) 富嶽三十六景 下目黒(しもめぐろ) 現在:東京都目黒区目黒目黒は昔は丘陵地帯で田畑の広がる田園地帯で富士の見晴らしの良いところでした。人も少なく鷹狩に良い場所でした。将軍家の鷹場があったところには鷹番という地名も残っています。落語の「目黒のさんま」でも知られているのは将軍家の鷹場があったからですね。北斎は鷹場を意識して二人の鷹匠を描き彼らに跪く農婦を描い... yutomoe
富嶽三十六景 一覧 礫川雪ノ且(こいしかわゆきのあした) 富嶽三十六景 礫川雪ノ且(こいしかわゆきのあした) 現在:文京区春日二丁目・北野神社礫川雪ノ且の且はおそらく旦の間違いだと思われます・礫川とは小石川のことです。小石の多い川が幾筋も流れていたためこの名の地名がついたと言われています。この図は牛天神社(現北野神社)境内の眺めの良い茶店から眼下の江戸川(現在の神田川)を見下ろすところと思われます。「江戸名所図会」では挿絵では... yutomoe
富嶽三十六景 一覧 御厩川岸両國橋夕陽見(おんまやがしよりりょうごくばしゆうひみ) 富嶽三十六景 御厩川岸両國橋夕陽見(おんまやがしよりりょうごくばしゆうひみ) 現在:墨田区本所一丁目隅田川岸に幕府の御厩があったので、この辺り(台東区蔵前二丁目辺りの隅田川の岸)この辺を御厩河岸と言いました。対岸の本所一丁目を結ぶ渡し船があり、北斎はこの渡し船を描いた。特徴的なのは渡し船の手間に見える波です。非常に美しい藍色の大波は今まさに出発して状態を描いています。対岸の左手に見える両国橋は沈... yutomoe