富嶽三十六景 峠(こうしゅういぬめとうげ)

現在:山梨県上野原市犬目

峠から冨士を望む

犬目峠から桂川沿いに下鳥沢宿へと下る途中の峠と冨士を描いています。

新緑の頃であろうか新緑の爽やかさが非常に清々すく描かれています。

険しい山道から峠に至る様子が描かれています。この図の特徴は峠の坂道と冨士の斜め線が特徴です。左の雲は桂川の渓谷から湧き上がってきた雲であろうか。

その雲の彼方に見える冨士はまだ山頂に雪が残っています。何気ない構図ですがなんともおおらかな図です。

新緑のなだらかな甲州街道の峠道を旅人や馬子が通っています




メモ

犬目峠周辺の江戸スポット

犬目兵助生家跡

甲州一揆を起こした義民、天保の飢饉の際一揆の首謀者でこのとき40歳でした
当然首謀者は死罪になります。妻や子供を守るため離縁状や書置きの事などが生家である「水田屋」に保管されています

恋塚一里塚

甲州街道沿いにあるこの塚は江戸日本橋から数えて21番目(約84㌔)を示す一里塚です。現在も当時のまま残されています(当時は両側にあったのですが道路の工事で片方は削られてしまいました)

宝勝寺

富士見の名所でもある宝勝寺は江戸・慶長年間の甲州街道開設の際ここに移された




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