富嶽三十六景 身延川裏不二(みのぶがわうらふじ)
身延川裏不二(みのぶがわうらふじ)

現在:山梨県南巨摩郡身延町

富士は甲州側側からは裏富士

身延川は従来富士川の別名といわれてきましたが、身延川は身延山中に源流があり日蓮宗総本山の久遠寺の周辺を流れる波木井川(はきいがわ)に合流する川です。 この図の迫力は久遠寺門前の身延道沿道から基地だった沸きだつ奇峰の間から見え隠れする趣向で描かれた富士。 甲州側からみた[裏富士]見ごたえのあるのは谷から沸き起こってくる白雲です。 この白雲の群れが奇岩、富士、松と相まって天井へ突き抜け天空へ舞い上がって行くような様がすごい迫力を感じさせます。 川はうねりがすごく波が重なるように描かれる北斎得意な点描を用いて水量の凄さと速さを表現しています。 この険しい道を参拝者たちは眺めながら身延山久遠寺へ参拝に向かっているようです メモ

この図の描かれた場所

身延町小田船原にあたる、身延町周辺は富士山の富士見の名所と言われる場所が多くあります。 身延山、七面山、毛無山(けなしやま)などが有名です。 静岡側見るのは[表富士]甲州側から見るのが[裏富士]と呼ばれています

メモ 身延町周辺の江戸スポット

身延山久遠寺

弘安4年(1281年)日蓮宗の総本山。境内の中にある枝垂れ桜の樹齢が300年とも言われています。 また、桜の花見の名所としても知られています

七面山

久遠寺の奥の院に当たる。山頂付近には敬慎院があって富士の眺望が素晴らしい

四国堂

木喰上人(もくじきじょうにん)身延町に生まれて全国を遊行して、数知れない仏像を刻んだ上人のゆかりのお堂で木喰上人の仏像を展示しています

       

身延川裏不二(みのぶがわうらふじ)

おすすめの記事